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小規模な障害福祉事業所のAI活用は、職員向けのお知らせ1件から

小規模な障害福祉事業所のAI活用は、職員向けのお知らせ1件から

小規模な障害福祉事業所で生成AIを試すなら、職員向けのお知らせ1件を題材にしてみてください。決まっていることを箇条書きで渡し、下書きを作り、内容を確かめる。まずは、この一連の作業を経験するところから始められます。

この記事では、架空の研修案内を使って、入力する指示と確認の仕方を紹介します。事業所で利用を認めたAI環境で試すための練習です。実際の利用者情報や内部資料を持ち込む必要はありません。

読み終えたら、作った文章と直した点を見比べて、次回も使うかを判断してみましょう。

最初の題材に、職員向けのお知らせを選ぶ理由

「研修の日時は決まったけれど、職員への案内文をまだ書いていない」。そんな作業なら、何を伝えるかを管理者自身が確かめられます。文章の形を整える練習として、扱う範囲を絞りやすい題材です。

最初から、個別支援計画や利用者の支援記録を選ぶ必要はありません。一般的なお知らせで、材料を整理する方法と下書きの確認を試す選択肢もあります。利用者本人の希望や支援内容を判断する工程は、今回の練習には含めません。

厚生労働省が掲載する導入・活用マニュアルも、業務の進め方や役割分担を見直し、その改善を支える手段の一つとしてテクノロジーを位置づけています。本稿の「お知らせ1件」は、その考え方を踏まえた練習の提案です。障害福祉現場における介護テクノロジー等導入・活用マニュアル「はじめに」(2026年9月8日確認)

練習と実際の業務で、入力する情報を分ける

まずは、下にある架空の例だけを使ってください。過去のお知らせや職員名簿を添付せず、AIが利用者の情報を参照する必要もない形にします。

実際の文書に広げるときは、所属する法人・事業所の規程と、使うサービスの契約・設定を確認します。個人情報を扱う場合には、個人情報保護法に基づく確認も必要です。氏名を消しただけで入力してよいとは判断しないでください。

個人情報保護委員会は、事業者が個人情報を含む指示を入力する際、利用目的の達成に必要な範囲かを十分に確認するよう求めています。本人の同意なく個人データを入力する場合の注意点も、別の項目で示しています。生成AIサービスの利用に関する注意喚起等、2ページ(1)(2026年9月8日確認)

実情報を使ってよいか迷った段階では、架空の例のまま練習を続け、管理者や情報管理の担当者へ確認しましょう。法的な判断が必要な点は専門家等に確認します。

お知らせづくりで、減らしたい負担を一つ決める

試す前に、案内文のどこで時間がかかっているかを思い出してみてください。日時を集めることか、最初の一文を書くことか、それとも読み手に合わせて言い換えることか。困っている工程によって、試した後に見る点も変わります。

例えば、伝える内容は決まっているのに書き出せないなら、「箇条書きから、直して使える下書きができるか」を確かめます。読み直すたびに説明を足して長くなるなら、「必要な情報を残したまま、短く整えられるか」が見る点です。

今回は、お知らせを1件作り、直した点を残すところまでを区切りにします。職員全員へ広げる計画を、同時に決める必要はありません。試す作業を小さくすると、うまくいかなかったときにも、どこを見直すかを考えやすくなります。

研修案内の材料を渡して、下書きを作る

案内文にする前に、日時・相手・伝える内容を並べます。「分かりやすく書いて」とだけ頼むより、何を伝え、何を補わないでほしいかまで指定してみてください。

以下は、練習用に作った架空の条件です。指示と材料をまとめてコピーできます。

職員向けの研修案内を作ってください。
以下は練習用の架空の情報です。【用途】職員が読む連絡欄に載せる案内の下書き
【文章】件名と本文。本文は200字以内。平易な「です・ます」調
【条件】
・下記の材料だけを使う
・材料にない参加義務、準備物、申込期限を足さない
・決まっていない項目は「未定」と書く
・曜日は書かない
【材料】
研修テーマ:引き継ぎメモの書き方
日時:10月7日 15時から15時20分
対象:当日勤務する職員
会場:未定
事前準備:なし
問い合わせ先:管理者

入力する指示を「プロンプト」と呼びます。長い専門用語を並べることより、用途と材料がそろっているかを先に確かめてください。

期待する下書きの形は、次のようなものです。説明用の見本であり、特定のツールの実行結果ではありません。

件名:引き継ぎメモの書き方に関する研修のご案内当日勤務する職員を対象に、引き継ぎメモの書き方に関する研修を行います。
日時は10月7日15時から15時20分、会場は未定です。
事前準備はありません。お問い合わせは管理者までお願いします。

材料が同じでも、返ってくる文章はこの見本と異なる場合があります。見本と一字一句そろえる必要はありません。元の材料が保たれているかを見ます。

文章の自然さより先に、日時と対象を照合する

下書きが返ってきたら、入力した材料を横に置きます。確認するのは、まず次の点です。

  • 日付と開始・終了時刻が変わっていないか。
  • 「当日勤務する職員」が、全職員など別の対象になっていないか。
  • 会場が「未定」のままになっているか。
  • 用意していない持ち物や申込期限が追加されていないか。

例えば「会場は会議室です」と出てきたら、材料にない情報です。「全員必ず参加してください」という文も、そのまま採用できません。この練習では、参加義務を決める材料を渡していないためです。

少しの修正なら、担当者が直しても構いません。AIへ修正を頼む場合は、直す箇所を限定します。

会場を「未定」に戻してください。
「全員必ず参加してください」は削除し、対象を「当日勤務する職員」としてください。
それ以外の日時と内容は変えないでください。

修正後も、日時や対象が保たれているかをもう一度確かめます。修正の依頼を出しただけで、確認を終えないようにしてください。

実際に案内を送る際は、作成担当者が内容を照合し、事業所で決めた確認者の確認を経て共有します。AIから自動送信するところまで広げず、今回は下書きづくりに限って試しましょう。

正しい文章でも、そのまま使いにくいとき

日時も対象も合っているのに、職員の連絡欄へ載せるには堅すぎる。そんな場合は、事実を保ったまま、文体だけを直します。例えば「儀礼的なあいさつを省き、職員が普段読む連絡文として書いてください」と追加できます。

一方、「参加は任意です」と書かれていたら、文体の問題ではありません。元の材料には参加義務も任意参加も書いていないため、担当者が条件を確認する必要があります。「必須ではないから任意」と、AIにも人にも補わせないことが大切です。

一度の修正で整わないときは、指示を継ぎ足す前に元の材料へ戻ってください。案内する内容自体が決まっていないなら、その点を決めるか、未定のまま伝えるかを人が判断します。文章づくりの練習を通じて、先に確認すべきことが見つかる場合もあります。

次回も使うかは、確認と修正の手間を含めて決める

「文章がすぐ出た」だけでは、仕事全体が楽になったかは分かりません。材料をそろえる時間や、返ってきた文章を確認する手間も含めて振り返ってみてください。

メモしておくのは、材料の整理、下書きづくり、確認・修正にかかった時間と、直した内容です。文章を書き始める負担が軽くなったかも、短く書き添えます。

時間がかかったのは、材料を決めるところでしょうか。それとも、文章を整えるところでしょうか。

日時や対象を決めるまでに時間がかかるなら、次は材料を集める手順を見直します。文章の形を整える負担が軽くなったなら、同じ種類のお知らせでも試す余地があります。確認しにくい出力が続く場合は、いったん手作業に戻してよいでしょう。

毎回ほぼ同じ案内なら、従来のひな形の日付だけを差し替える方法も比較してください。AIを使い続けること自体を目標にする必要はありません。

次の担当者に、指示と確認済みの見本を渡す

使えそうだと判断したら、今回の指示、確認後の案内文、直した点を一緒に残します。実業務に使う前に、誰が材料を用意し、誰が確認して共有するかも決めておきましょう。

例えば、当日の勤務職員へ案内する文章と、欠席した職員に内容を伝える文章では、必要な材料が違います。対象や用途が変わったら、前の指示をそのまま使わず、伝える内容から見直します。

職員へ紹介するときは、完成文だけでなく、元の材料と直した箇所を並べてみてください。「AIならすぐ書けます」と説明するより、どこを自分たちで確認するかを話し合えます。使いたいかどうかも、実物を見たうえで聞いてみましょう。

見本を置く場所には、「研修案内の練習用」「会場や対象は毎回確認」と用途を添えます。確認前の下書きと、共有してよい文面も分けて保存してください。次回の担当者が見て、どちらを使えばよいか分かる状態にしておきます。

小さな作業でも、確認済みの見本があれば、次の担当者が何を確かめるかを共有できます。まずは、お知らせ1件と、その確認の仕方を残すところまで試してみてください。

確認や共有の進め方で迷ったら

下書きは作れたけれど、誰が確認するか決まらない。文書を保存する場所がばらばらで、次の担当者が同じ指示を使えない。そうした課題が残ったときは、作成から共有までの流れを整理することが次の一歩になります。

本記事を運営する株式会社サクポートは、生成AIを使った業務の整理から、試作、運用の定着まで支援しています。無料相談では、現在困っている業務から話を始められます。サービスと導入の進め方(2026年9月8日確認)

相談内容は、例えば「職員向け案内でAIを試したので、確認担当と共有の方法を整理したいです」と書けます。利用者の記録や個人情報を送る必要はありません。

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